SSブログ

『南京大虐殺否定論 13のウソ』 柏書房 [戦争・原爆]

                                 

Thirteen Lies
by the Deniers of the Nanking Massacre 南京調査研究会 (柏書房)
1999年発行、250頁、1600円+税

15年戦争は中国侵略にはじまり、中国侵略戦争は日本の降伏に至るまで続いた。15年戦争の主戦場は太平洋や東南アジアではなく 中国だった。。。こう、家永三郎は言っている。家永著『戦争責任』。「15年間にわたる戦争の中で、日本軍は、満州をふくむ中国全地域で、言語に絶する残虐行為を繰り返していた。戦争に残虐はつきものとはいえ、その規模と質とにおいて、軍隊がこれほどの残虐性を発揮した例は、世界史上未曾有と言ってよいのではないだろうか。」

日本軍は中国のいたるところで虐殺、強姦、放火、掠奪などの残虐行為を繰り広げたが、そのもっとも集中的に、大規模に行われ、日本軍が情報の漏れないように遮断をはかったにもかかわらず多数の欧米人が知るところとなり、世界の非難を浴びたのがいわゆる 南京大虐殺、である。

家永三郎の上記著書によれば、南京事実無根説は毎日新聞従軍記者として熊本の第六師団の南京占領作戦に同行した五島広作『六師団は無実である』らしい(1966年)。しかし世間を秘録騒がせたのは鈴木明『「南京大虐殺」のまぼろし』であり、この書は戦争責任否定論者をいたく歓ばせ、たとえば文部省教科書調査官時野滋は家永の著した教科書『高校日本史』の検定に当たり、すでに検定をフリーパスした学校の現場で使われてきた教科書中の記載「南京占領直後、日本軍は多数の中国軍民を殺害した。南京大虐殺(アトロシティ)とよばれる」という一句をそのまま襲用している家永原稿にたいし「南京占領の混乱の中で多数の中国軍民が犠牲になった」と書き改めるようにと強要し、その根拠として鈴木明の上記著書を援用した。

中国だけではなく全世界で事実として認定されている南京大虐殺も、世界の孤島であるニッポンでは、政治家や評論家、ウヨクがデマだ、デッチ上げだと飽きずに否定論を繰り返す、という奇観、珍現象を呈している。破産した論理にもならぬ屁理屈を飽きずに繰り返しているのである。

本書は屁理屈を13のパターンに分類したもの。読んでも何らかの高みに達するいうことにならないのは本書の趣旨からしてやむを得ぬ所だが、悲しきニッポンの現実からすると、こういうマニュアル本も一定の価値を持つのだろう。私も最近あるところで、ブログ記事にした証言集『南京戦』(社会評論社)をめぐって議論したが否定論者の議論がこの書物に書いてあるのと、まるっきりそのマンマを踏襲しているのにビックリした次第である。

以下、目次を掲載する。この目次を読めば多少なりとも南京大虐殺否定論を読んだ人にはああ、あれね!とぴんとくるだろう。

●第1章 「東京裁判によるデッチ上げ」説こそがデッチ上げ

南京大虐殺は連合国の創作だった? 伝聞証拠しかないから虐殺はなかった?
南京の軍事法廷もデタラメの復讐劇?

●第2章 本当に誰もが南京事件のことを知らなかったのだろうか

 知らなかった=だから、なかった?
  軍の情報管制にもかかわらず情報は確実にひろがっていた。知っていた一般の国民もいた。

●第3章 リアルタイムで世界から非難を浴びていた南京事件

世界の報道を知らなかったのは日本国民だけ。

●第4章 戦争当時中国でも問題にされていた

中国側の資料に言及がない=虐殺はなかった? 蒋介石、毛沢東、中国共産党も知っていた。

●第5章 数字いじりの不毛な論争は虐殺の実体解明を遠ざける

「30万人虐殺は事実でない= 南京大虐殺はうそ」という小児病的論理
 南京の人口は20万、目撃者はいない。。というウソ

●第6章 据えもの斬りや捕虜虐殺は日常茶飯事だった

●第7章 遺体埋葬記録は偽造資料ではない

●第8章 虐殺か解放か - 山田支隊捕虜約二万の行方

●第9章 国際法の解釈で事件を正当化できるか

中国軍は国際法に違反したか
便衣兵の処刑は適法か
投降兵の殺害は正当化できるか
敗残兵の殲滅は戦闘行動か

●第10章 証言をご都合主義的に利用しても正当な事実認定はできない

パル判決を悪用する騙しのトリック
木を見て森を見ず、のトリック
マギー証言を「伝聞の山、憶測ばかり」というウソ

●第11章 妄想が産み出した「反日攪乱工作隊」説

●第12章 南京大虐殺はニセ写真の宝庫ではない

「ニセ写真」攻撃のトリック
日本軍部が撮らせず、報道もさせなかった虐殺写真

●第13章 歴史修正主義の南京大虐殺否定論は右翼の言い分そのものだ

日中国交回復と「まぼろし」論の台頭
教科書問題の国際化と否定論の再登場

執筆者はつぎのとおり:
井上久士
小野賢二
笠原十九司
藤原彰
本多勝一
吉田裕
渡辺春巳

##

本書に何度も引用される否定論者、東中野修道、田中正明、小林よしのり、渡部昇一、藤岡信勝らの名前は、この分野の本を読んだり議論を見聞きしているモノにはオナジミだが上記のようにパターン化されると、彼らの騙しのテクニックは似たり寄ったり、であることが理解できる。暇なおり、図書館などにも多く飾ってある否定論者の本を借りて、騙しのカテゴライズをやるのも多少の頭の訓練にはなるだろう。小中学校でも騙しのテクニックは教えておいた方が、智慧はつかないだろうが、ニッポン国内でしか通用しないアホ論理からは脱却でき国際舞台で恥をかく機会は減るだろう。

 

なお最新の話題を取り上げた議論は下記サイトでなされている。是非ご覧いただきたい。
<南京事件の真実>:
http://www.nextftp.com/tarari/index.htm

南京事件 小さな資料集 :
http://www.geocities.jp/yu77799/index.html

 


nice!(0)  コメント(12)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 12

h31224

良い本みたいですね
早速探して買います。南京大虐殺がなかっただのといばか
な話はないですから
by h31224 (2007-05-16 13:37) 

海外逃亡者

前から興味を持っていた本です。「南京大虐殺論争」を日本式public argumentation/debateの特徴として理解する上で、貴重な文献といえます。

できれば、この英訳版が早く出てほしい。
by 海外逃亡者 (2007-05-25 02:29) 

古井戸

カナリ前の出版ですが反論のパターンを知るのにいい本です。この本であつかうデマゴギーのタイプは南京事件にかぎらず、あらゆる議論にあらわれるデマの構造を示しているのでどんな内容の議論にも有効ですね。

ネットで議論されている右翼の主張はいまだにこの本で取り上げた内容をくり返していますから愉快です。

できれば雨後の竹の子のようにあらわれる最新の著書などもあつかって増補してほしいが(できればネット上で。英訳もですね)、それをネットでやっているのが記事でも紹介している

        南京事件の真実
http://www.nextftp.com/tarari/index.htm

です。是非チェックし、広めてくださるようお願いします。
by 古井戸 (2007-05-25 08:11) 

なるほど

南京事件を全面的に否定する気はないけれどね(戦争中だから、戦争行為があったわけで)
でも、南京事件の本の内容が全て本当ともちょっと信じられない。これは南京の真実だとか、そういうものとは全く別の理由によります。
まず、わかりやすいのが、日本政府はアジア女性基金を設立して10年来謝る事業をしてきた。英語版のサイトもあるのに、アメリカで活動中の抗日グループは、一度も日本政府は謝罪していないとアメリカの新聞で言い続けています。(ちなみに、私が日本政府の慰安婦のHPを英訳してAPなどに送ったので、さすがにAPは一度も謝っていないと書かなくなりました。最近は、慰安婦側が、断ったとはっきり書いてあります。)

それから、最近までの中国の動きです。毒入りは磨きもそうだけれど、責任能力に欠けたモラルのない行為が目立ちます。
アメリカに住んでいて、アメリカは中国をコミュニストチャイナとして問題にしています。
現在まで、テロに武器を売っている、そしてアメリカ兵を殺すことに加担しているのは中国です。

最後に、中国人に、中国政府は嘘つきだったり、政府のせいでひどいめにあった話を聞いています。
30年前くらいですが、思想犯として親がとらえられて、10年間学校に通えなかった大変な人の話です。(現在アメリカに移住しています)

だから、日本兵の証言、慰安婦のまじめな証言も信じます。
でも、南京関連の中国政府や、こういう抗日活動家の関連した
記事などや出版物がかならずしも正しいとはどうしても思えません。
少なくとも、現在の彼らの活動は、戦後70年になろうとしているのに、大変に意地の悪い、というか、日本への妨害行為となっていると思います
(ふざけるなと思われるかもしれませんが)

理由の最後は、全ての日本人が戦争に関連したわけではありません。戦争を知らない日本人達が、慰安婦の謝罪を10年に渡ってしていました。完全ではないでしょう。でも、してきたことは事実です。
このような事実をねじまげている、このレイプ オブ ザ 南京や
慰安婦活動による、「日本政府は謝罪をしていない」発言は、
日本人が見破ったように、世界の人にも見破られて反感をかいます。

現在テロに加担しているだけで、充分罪です。

ただ、一般の中国人に罪はない、歴史を認識せよというのならわかります。

けれど、やっぱり中国政府の発行物と、スパイも存在する中国関連の反日団体など、信用できません。

英語のサイトで読みましたが、中国はスパイがいます。
中国はコミュニストの国なのです。
これは、日本人が議論しなくても、証拠もたくさんあり、現在も
続行中です。

世界中に多くの中国人が存在しますが、国の中に必ず、中国によいような傾向にしむけるための工作員がいるそうです。
これは、日本人のでっちあげではなく、アメリカ人も知っています。



ですから、どちらか一方を信じきるというのは危険ですよ。


最後ですが、65年以上前におきたこと、関わった人達には大きなことですが、戦争と無関係な人達には、あるいみ迷惑で、
そして、強制されて、知れ、読め、というに値しないものでもあります。

無理にアメリカ人に私は原爆を押し付けたりしません。

興味のある人がみれるように、サイトがあって、ほったらかしです。

変に反米活動なんかしません。
それが、いわゆる日本人のあるいみ良い部分、責めるより、平和を築こうとする良さだと思いますよ。

日本人同士が、こうして議論して分裂することも、あるいみ
中国、韓国の工作員のもくろみにはまっているようなものです。

過去もいいですけれど、現在に至迄、中国が何をしてきたか、
その事実を見て下さい。

中国の武器で、テロと戦っている米軍も、イラク、アフガン、
それからレバノンなどの多くの一般市民達が殺されているんです。
by なるほど (2007-06-17 13:33) 

通りすがり

なるほどさんのコメントにちょっと。

不毛な議論になりそうなので、最後のところだけ。
「テロと闘っている米軍」とありますが、アメリカが
なぜイラクを攻撃したのかを考えたことがありますか?
戦争の口実になった「大量破壊兵器」も、
「テロに関与した証拠」も未だに見つかっていないことを
ご存じでしょうか?
by 通りすがり (2007-06-17 22:10) 

海外逃亡者

お分かりかと思いますが、政府と国民の見解は、基本的に
全く別ですよ。

中国政府が反日体制をしいているからといって、中国人全員が
日本を敵視していると決め付けるのは完全なナンセンスです。

仮に、南京大虐殺の被害者だという中国人が名乗り出て、日本で裁判を起こしたら、誰でも中国からのスパイと決め付けるのですか?これはいまから8年前に起こっていますが、南京事件の被害者だという原告は、法廷にて、
否定派から「ニセ証人」呼ばわりされたことに対して、名誉毀損で訴えて、勝訴しています。

この本は、中国政府や日本政府のことについていっているのではなくて、日本の過去の歴史認識をゆがめることを目的とした輩達の詭弁に関するものです。

日本国民は事件当時、事実そのものを知らされなかったのですよ。なぜなら、当時、軍国主義下の日本政府にとって、非常に不都合だから。この経緯を、都合よく利用して、戦争を美化しているのが今の政府や虐殺否定派。 かれらが見えているのは、中国政府であって、中国国民の一般の姿ではありません。

中国政府も、自分たちの都合で自国民を嗾けているので、その点では歴史を美化しようとしている日本政府とほぼ一緒。
by 海外逃亡者 (2007-06-21 16:48) 

古井戸

>中国政府も、自分たちの都合で自国民を嗾けているので。。

これは米国とて全く同様。米国では政府だけじゃなく国会議員(民主党)も頭が歯槽膿漏になっている。
イラク戦争・アフガン戦争にもろてを挙げて賛成していまになってブッシュを非難といったって遅い。

サルトル・ラッセル等はベトナム市民法廷を開いたが同様に、戦後のすべての戦争について国家代表によるのでない 事実調査と裁判がひつようです。いまカンボジャでも国連?による法廷をポルポト派が受け入れたように、南京事件を含めた日中戦争、フィリピンシンガポール、マレーを含めたニッポン軍の犯した犯罪を戦勝国・政府の利害のフィルタのかからない、現地民の眼から見た調査と裁判がひつようでしょう(裁判に法的拘束力はなくてもよい)。

当然、原爆や無差別焼夷弾爆撃も調査の対象になります。731部隊資料も公開しなければならない(日本・防衛省に返還されているはずなのに知らぬ存ぜぬ)。沖縄密約も、証拠文書の存在があきらかになっているのに、政府はこれを認めない。これで、沖縄住民に自決を軍が強制したという証拠文書はない、といっているんだからちゃんちゃらおかしい。
by 古井戸 (2007-06-22 03:26) 

海外逃亡者

米政府に関しては、イラク戦争やアフガン戦争よりもずっと前から色んな問題を起こしてきていますね。ベトナム戦争や98年のユーゴ空爆などがいい例です。ベトナム戦争中は、Agent Orange(枯葉剤)の散布や南北問わず無差別爆撃を繰り返す等の暴虐武人ぶりを発揮しましたが。

その中でも、特に問題になったのが米軍のソンミ村における虐殺行為。事件の張本人となったカリー中尉の裁判が当時報道されました。彼が虐殺に直接関わったという証拠は、ありとあらゆるほどあったにも関わらず
、有罪から一転、ニクソン大統領から恩赦を受け、無罪になりました。

米国の場合、政府にとって利益・不利益をもたらすかどうかで、意思決定される傾向が特に強いですね。
by 海外逃亡者 (2007-06-22 17:03) 

鴉

はじめまして。MIXIからきました。

戦争時で、しかも革命の流れもあった時代のこと。
虐殺はどこの国でもあったことと思います。
日本は虐殺を行い、そして核兵器による虐殺、焼夷弾による虐殺など、
様々な虐殺を受けた国でもあります。

だから、私たち戦後の日本人は、その過ちを二度と繰り返さない、
世界中から一時も早く、戦争をなくすことに尽力する義務があると思います。

ただ、中国政府から南京虐殺を指摘されると、頭にきます。
だったらまず、文化大革命を恥じ、天安門事件を恥じて、
台湾に対して謝罪しろ!!って思います。

そして、アメリカも、口出す権利なし。
口だす前に、核を放棄し、軍を放棄すべし。
そして、イラクで虐殺したイラク人の数を明らかにすべし。
それで儲けた金額を国際的に明らかにし、全額復興支援にあてるべし。


原爆開発に署名したアインシュタインは生涯、
「私がヒロシマ・ナガサキの人々を殺したんだ。」
と、そのことを恥じ続けたといいます。

これはものの真実を知る人として、当然の行為であると同時に、
尊敬に値する行為であると思います。

東条元帥達は、自らの責任として、自らの主張を通し、処刑されました。
これは動員した国民に対する、最期の奉仕だったと思います。
彼ら程の人物が、その場ではもう、どうにもならない位わかっていたはず。
そうでなければ、遺族も、兵達も、報われません。

過去のことでいがみ合うより、今は協力しあって取り組まないとならない、
「人類存亡の危機」が目の前に迫っている時代。

僕は、この事件を肯定とか否定とか以上に、
否定意見には差別視的なものが多いことが許せません。
そして、この期に及んでくだらない愛国心掲げているのが許せません。
愛国は国家の犬になることではないはず。
そんなこともわからない人が多いですよね。
by 鴉 (2007-07-13 15:51) 

古井戸

鴉さんに答えて私の立場を話します。

>世界中から一時も早く、戦争をなくすことに尽力する義務があると思います。

義務、とまで(わたしは義務にしたいが)言わない人も多いだろうが、ここまでは異議ありません。

>ただ、中国政府から南京虐殺を指摘されると、頭にきます。

中国政府、というのは国民党政府(蒋介石)じゃなく、共産党政府のことだとおもいますが、わたしは、中国であろうと米国であろうと、頭に来ません。
そもそも、当時の日本軍とわれわれ(私)のあいだに何の関わりがあるでしょうか?まず、これを問題にしなくてはならない(これは、家永『戦争責任』で論じているところです)。わたしは 普遍的と私が考える基準にもとづいて論評します。日本国民であるとか中国国民、英米国国民であるとかいう偶然的な立場から批判するのではありません。


>だったらまず、文化大革命を恥じ、天安門事件を恥じて、
台湾に対して謝罪しろ!!って思います。

関係ありませんね。
わたしが、かりに泥棒をしたとします。
で、私のコドモに「おまえは泥棒をしてはイケナイ」と言えませんか?
わたしは言えると思います。自分の行為と、自分の説く基準は別物と私は考えます。ニッポンは中国・東南アジアを侵略したではないか、だから、原爆に対して抗議できない、ということはない、ということです。

ましてやわれわれ(わたし)は当時生まれてもいなかった。
原爆を自分への被害、とかんがえ、南京の被害(あるいは日本軍による重慶などへの無差別爆撃)を他国の被害と考える根拠はありません。どちらも同一の基準で裁けまし、裁くべきです。

>そして、アメリカも、口出す権利なし。

そんなことは、全くありません。米国はインディアンを虐殺し、人間平等を謳う憲法をもちながら、長く(いまでも)黒人差別、宗教差別を行っている。国家の(しかも昔の)行為ゆえに、他人他国にむかって基準を説いてはならない、ということに私は同意しない。そうでなければ(イエスが言ったように)、人間や国家を裁けるのは神しかいなくなります。人間が裁くのではなく、人間が普遍的と共通了解している基準(おそらく国際法や同等の普遍原理~人権宣言など)に基づいて裁きます。普遍的な基準がないところではナニをヤッテもやり放題です。近代以前に世界がやってきたことです。


>口だす前に、核を放棄し、軍を放棄すべし。
そして、イラクで虐殺したイラク人の数を明らかにすべし。
それで儲けた金額を国際的に明らかにし、全額復興支援にあてるべし。

これは少し違う。
つまり、あらゆる近代の戦争(第一次第二次大戦、ベトナム、朝鮮。。イラクだろうと)に普天的な基準で裁くひつようがあります。勝者が裁くのではありません。東京裁判を勝者の裁判と批判する連中はイラクにも同じ基準を適用しなければならない。

>東条元帥達は、自らの責任として、自らの主張を通し、処刑されました。

結果的に、ですね。自殺に失敗して国民に嘲笑された。
それで、汚名をそそぐべく、最後に連合軍~マッカーサーと取引して国体護持に一役買った、これで不名誉をそそげたでしょうか。わたしには恥の上塗りにしかみえませんが。

>そうでなければ、遺族も、兵達も、報われません。

遺族や兵達は永遠に報われないことを覚悟すべきです。


>愛国は国家の犬になることではないはず。
そんなこともわからない人が多いですよね。

これには同意です。
by 古井戸 (2007-07-15 07:00) 

海外逃亡者

>ただ、中国政府から南京虐殺を指摘されると、頭にきます。

確かに、中国は共産党による一党独裁制を今でも続け、国内政策で様々な問題を起こしています。でも、これは、他国の問題に干渉してはいけないことの理由にはならないですよ。違反でも何でもなし。「頭にくる」とか「こない」とかそういう感情的な見解が入る余地はどこにもありません。

それに、中国政府が名指しで批判をしているのは「誰」に対してですか?政府?それとも国民?日本を批判することと=日本国民を批判することではありません。これがわからない人は結構多いです。しかも、一般国民と反動政府を分けて捉えているのが、これまでの中国政府の一般的な見解です。(批判の矛先は、日本政府に直接いってます。おそらく今でもそうだと思いますが。ただ、日本国民に直接いっても、ちっとも不思議ではないような気がします。)

>東条元帥達は、自らの責任として、自らの主張を通し、処刑されました。

軍幹部の戦犯者はトータルで28人いましたが、実際に死刑が執行されたのは、このうちA級戦犯と指定された13人だけです。残りの殆どは、戦後、裁判を逃れたり、かけられずに生き残り、冷戦下における対中国対策要員として、GHQの手先として働いています。しかも、その後、日本政界に復帰しのさばり続け影響を与え続けた連中が、今の靖国主義的国家体制の基盤になっています。この点から考えても、戦後、日本が、戦争に対する責任を果たせたとは、とてもいえないと思います。まあ、これは、大半の戦犯者たちを、裁判にかけずに生かし続けたマッカーサー総司令官にも大きな非がありますが。

>自らの責任として、自らの主張を通し、処刑されました。

「自らの責任」とはいったいどういう意味でしょうか?国民を動員し、天皇制を押し付け、「非国民」誹謗中傷全てを含めて、弾圧し続けたことに対する責任ですか?そうとは思えません。でなければ、なぜ戦犯者全てが裁判にかけられなかったのでしょうか?当時の政府や軍幹部の連中は
「日本が戦争に負けた」ことを(敗戦)責任として解釈しています。そういえば、70年初頭にハラキリ自殺した元作家もいましたっけ。

>これは動員した国民に対する、最期の奉仕だったと思います。

彼等が奉仕したのは、基本的に昭和天皇裕仁です。

>そうでなければ、遺族も、兵達も、報われません。
>>遺族や兵達は永遠に報われないことを覚悟すべきです。

残念ながら、日本政府の今の状態では、古井戸さんがおっしゃっていることが、将来、現実になる可能性大です。

基本的に、日本政府は、中国や韓国だけでなく、どの国から非難されてもおかしくない対応を取り続けてきています。日本は、72年に中国と国交を正常化してから、現在まで数えると、おそらく100回位、謝罪していると思います。しかしながら、30数年以上前といい、現在といい、中国との歴史認識に関して、日本の基本的な考えは、殆ど何も変わっていないような気がします。だいいち、戦時中に、日本国民に対して断行した軍国主義下の言行動弾圧を、戦後、きちんと振り返えらず、国民に謝罪すらできないような状態で、中国に謝罪しても、一体だれがこれを信用するというのでしょうか?実体の供わない言葉だけの謝罪を繰り返す愚弄さ。このような恥の上塗り行為を何十回見てきても、全くなにも感じないで、ただ指をくわえて見ている鈍感な人達。(これは最近、原爆投下を「しょうがない」と発言した某長官のニュースを見て何とも思わないのと同次元。)

現在、日本にはこういった人達が、非常に多くはこびっていると感じられます。本当に歴史問題紛争を解決したいのであれば、国民が自分自身のために、政府に対して断固立ち上がるべきでしょう。でないと、南京を始めとする過去の戦争観は、将来風化されてしまうことが予測されます。
by 海外逃亡者 (2007-07-20 17:31) 

未熟者

すいません。。ちょうど今授業で南京事件習っていて、疑問なことがありすぎて。。。質問してもよろしいですか。
なぜ、日本にこの惨劇の事実は知らされなかったのですか??


by 未熟者 (2008-12-30 14:43) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。