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ストレステストで問われるもの [東日本大震災]

毎日新聞
IAEA:安全評価審査は妥当…原発再稼働可否判断に道筋
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120131k0000e040184000c.html

から抜粋:

 IAEA原子力施設安全部長のジェームズ・ライオンズ団長は「日本の手法は国際的な安全基準に準拠している。広く意見を募り透明性も確保している」と評価した。


◇解説…「個別の許可とは別」

 国際原子力機関(IAEA)が、日本の安全評価(ストレステスト)に関する審査の進め方についてお墨付きを与えた。ただし今回は、個別の原発の評価結果を審査したわけではなく、関西電力大飯原発3号機と4号機の再稼働を直ちに認めた結果でもない。

 IAEAのジェームズ・ライオンズ調査団長も来日当初の記者会見で、「保安院が用いるストレステストの方法論が、IAEAの安全基準に合致するかをみるのであって、個々の原発がそれを満たしているかをみるわけではない」と指摘。そのうえで「個別の原発の再稼働を許可するかどうかについては一切関知しない。あくまで日本国政府の責任だ」と、クギを刺している。


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「個別の原発の再稼働を許可するかどうかについては一切関知しない」と述べているのに、 いい加減な見出し、である。

審査の方法論は妥当。。 審査結果については関知しない。。

それでは、IAEAのメンバーは何しに日本にきたの? 方法論、手法、の審査なら、放射能まみれの日本にわざわざ来ないでもえかろうに。

でも、わたくしがIAIEメンバーでも同じことを言うだろうな。コミットしたいやつなどいないよ。

ところで、グリーンピース日本支部がストレステストに関して声明を出している(2012/1/25)。

大飯原発を視察するIAEA調査団に中立的評価を求めるグリーンピースの声明

プレスリリース - 2012-01-25
国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは25日、国際原子力機関(IAEA)の調査団が明日26日、再稼動に向けてストレステストの評価の進む大飯原発を視察するに際し、IAEAは原発の安全性について国際機関として厳しく監視し客観的で公正な視点で判断を下せる機関ではないとして、その有効性を批判しました。IAEAの来日目的は、関西電力によるストレステスト結果や政府(原子力安全保安院)の審査内容の確認が目的です。

昨年12月に日本政府が「冷温停止状態」という特殊な定義を宣言し、IAEA事務局長がそれを追認、歓迎した際にも、IAEAの客観性と科学的中立性には大きな疑問がなげかけられました。IAEAは国連の機関ですが、実際には原子力の推進と拡大を明確な目的としています。IAEA憲章の第2条(目的)にも、この機関は世界中で原子力の平和、健康、繁栄のための利用を加速し増大させることをめざす旨が明記され、IAEAが客観的に規制してきたのは原子力の軍事利用のみであることは明確です(注1)。IAEAの一般的な基準はどの国でも受け入れやすいような非常に低いものであり、日本のような地震の多く、しかも最近急増している国に適用することは安全性の保証にはなりません。

先日18日の原子力安全・保安院によるストレステストの意見聴取会では、再稼働は「妥当」という評価が下されましたが、これは、規格・審査基準が設定されていない上、各電力会社が自ら実施し、原発産業からお金をもらっている委員を含む原子力安全保安院や原子力安全委員会が、最終的には密室で評価や確認をしたもので、中立性も信頼性もありません。ここにきて、またもや中立な立場で判断が下すことが難しいIAEAが来日し、技術上の安全を審査する最後のプロセスを踏もうとしています。

ストレステストの意見聴取会では、中立的な立場の委員から、審査基準が無いことに加え、ストレステストが格納容器内水素に関して評価していないこと、津波による浮遊物によって原発がうける影響や原子炉建屋外の大規模火災の場合を評価していないことをはじめ、数々の不備が指摘されています。 このような問題をIAEAが見過ごし、原子力安全保安院の評価をそのまま追認してお墨付きを与えてしまうようなことになれば、このあと他の原発のストレステスト審査でも、大飯原発と同じようなずさんな評価が繰り返され、安全性に疑問のある原発が各地で稼働してしまうことになります。

グリーンピースは、今回のIAEA調査団の結果は決して原発再稼動への安全性を担保するものではなく、ストレステストは審査基準と福島の事故原因を反映できるまで凍結すべきであると考えます。

注1)「外務省、国際原子力機関(IAEA)」より


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最後の結論を支持する、。。。と言いたいところだが、ストレステストはすでに、地震と津波がやってくれた(於:福島第一原子力発電所、2011年3月11日)ではないか。 これ以上のストレステストは望むべくもない。

ストレステスト@311で原発のハードウェア(設計)が審査され、ハードウェアおよび原発の安全管理と規制を行う体制=ソフトウエア、に重大なひび割れがあったということが暴露されたのだ。 やらせ公聴会による住民の意見封じ、マスコミも協力した安全無視の教育制度、偽情報のばらまき、原発トラブル隠し。この体制により半世紀に及び製造、建設、管理されてきた全国の原発は、すでに、書類審査=形式審査の段階で拒絶されるべき存在。試験を受けるに値しないのである。大学受験で言えば内申書で振り落とされる段階、高校の出席日数が足りないのだ。こういう奴らが試験を受けたとしても、文句なしに不合格!なのである。福島第一原発に対するストレステストの内容と結果は世界中に周知となった。他の原発についてどう判定するのか、を世界は注視している。審査されるのは原発だけではなく、管理、規制システムなのである。問われているのは、原発そのもの、である以前に、巨大システムを建設・運用・管理するに足る常識、すなわち、安全脳、保安脳、システム脳がニッポンジンに備わっているのか、ということだ。安全脳、保安脳が備わっている試験官なら、原発など、直ちに不合格、と判定するはずだ。駐車場に止めてあった無人のダンプカーがうなりをあげて暴走しはじめる!。。そんな車両を陸運局が許可するか?




 

IAEAの実態  IAEAから独立の国際原子力規制機関を設立せよ

http://furuido.blog.so-net.ne.jp/2012-01-20-1


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