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ロビィングの再定義? [Politics]

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Jeffery Sachsが、ロビイストによる金権政治に警鐘を鳴らしている。
Scientific American誌。二月号。
http://www.scientificamerican.com/article.cfm?id=fixing-the-broken-policy-process

利益を得る企業から献金を受けたロビーインググループが議員を金で口説いて、公衆の利益とは相反する政策を議会に取らせている、ロビー権力を制限しなければマトモナ社会は実現できない、という至極あたりまえの提言である。

http://furuido.blog.so-net.ne.jp/2007-12-04
『イスラエルロビーとアメリカの外交政策』ミアシャイマー & ウォルト著

ミアシャイマー等の本がイマイチなのは、彼らの論点は、ロビーに煽動された米国のイスラエル政策は<米国の利益を阻害するものである>ということを論証することに力を入れており、ロビイスト(登録制になっている)そのものの存在が民主政治にハンするものである、という議論は傍系に押しやられているからである。結果としての政策の評価ではなく、ロビイストという金権屋(かれらは献金の一部をポケットに入れている)が絡んだ政策立案過程に問題がある、という論点が背景に退けられている。金権政治そのものが問題であり、さらにこれは、議員や政党がいかに金まみれであるか、ということ、つまり米国の<民主政治>が実は民主的ではなく、金権的であるということである。

Scientific American誌6月号に、Sachs教授の提言に対するある読者から意見投稿が掲載されている(Letters欄)。問題なのはこういう金権ロビイストをのさばらせている世論そのものだ(無論、金に弱い議員や政党も含まれる)、と指摘し、つぎのラジカルな提言をしている。すなわち、ロビイストが動かせる金を徹底的に制限し、ロビイストの数を制限せず、爆発的に増やす、というもの。膨大な数の「ロビイスト」に各々の利益を(金に寄らず)表明させれば、利益団体やグループからの恫喝も避けられるだろう、というものである。

 

さて、ニッポン。

事業仕分け:第2弾後半 運転免許教本「競争を」 8事業「廃止」判定http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100521ddm001010019000c.html

政府の行政刷新会議(議長・鳩山由紀夫首相)は20日、公益法人などを対象に「事業仕分け第2弾」の後半日程を始めた。初日は15法人・16事業の仕分けを行い、大阪科学技術センターの「体験型移動展示館」事業など8法人8事業を「廃止」と判定。全日本交通安全協会など7法人7事業は「実施機関を競争的に決定」などとし、発注や業務委託を見直すよう各省に勧告した。事業そのものの意義や効率性を厳しく精査し、現状を容認した事業はなかった。

(警察庁の)天下りの、天下りによる、天下りのための団体である、全日本交通安全協会。<発注や業務委託を見直すように各省に勧告>。。。 アホとちゃうか? 国民生活になんの寄与もせず、警察の天下り先となっているパチンコ業、とともにサッサと廃止・禁止すべきである。

 


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