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岩波不買 [Book_review]

昨日から腹に据えかねている岩波のコネ入社の件。

岩波不買を決断した。わたし一人が買わないからと言ってどうこうなるというものでもないだろうが、コネ入社を堂々とHPで宣言する出版社の本など買いたくもない読みたくもない。そういう条件をつけても読者はついてくる、と思っている傲慢さが透けて見える。許せない。(そういう出版社だと知っていながら岩波から出版する著者もわたしは敬遠する。たとえば辺見庸がまちがってもこんな岩波から本を出すとは思わないし、もしそういうことをすれば辺見庸に対する見方も変わってこよう、というものだ)。岩波文庫、岩波新書は新刊書籍として真っ先にチェックする本だったがこれ以降そういうことはない。スッキリした。雑誌『世界』を読まぬからと言って人生がどうこうなるものでもない。
 

先日読んだ雑誌『みすず』1/2月号合併号(書評特集)に石原千秋がつぎのように書いていた。岩波書店から2011年に刊行された翻訳書、ナオミクライン(Naomi Klein)『ショック・ドクトリン 上下』について。


「これも話題の書だった。新自由主義が大災害を好んで取り込んでいくことぐらいは誰でも知っているが、その具体例の豊富さが人を驚かせる。僕は「災難」が起きると饒舌になる人々を「ハゲタカ文化人」と呼んでいるが、それも「ショック・ドクトリン」の一部だったわけだ。この本が、すぐさま「叢書 震災と社会」(古井戸注・岩波の2012年新企画である)を企画してしまうような出版社から刊行されたのは、高度な皮肉なのだろうか」
 

岩波の雑誌『世界』は311以前から反原発を掲げて特集を何度も組んでおり、他の出版社から<震災後のタケノコ>のように排出されている反・原発本、震災本とは一線を画すもの、と評価していたが、出版社は企画するだけ、他人の原稿で喰っている会社である。応募条件に、機会均等に違反する紹介状必須(岩波書店・著者からの紹介状というのも笑わせる。著者の迷惑も顧みず。。というより、読者=顧客の迷惑なのだよ)という条件をつけた出版社が企画する、新しい社会、あり得べき社会、など知りたくもない。岩波は大企業ではないかもしれぬが出版社としては海外にも名が知れている。岩波は出版を通じて公平公正な社会、機会均等条件の確立を訴えていたのではなかったのか?おのれの企業だけは例外なのか?それでなくても雇用の厳しい現在の日本でなんと鈍感な企業だろうか?個人経営の零細出版社とはわけが違うのだ。前近代的な入社条件をつけるとはあきれてものがいえない。これを知ればナオミ・クラインもビックリするだろう。看板と中身の再検討が必要な会社の一つであったのにそれを見抜けなかった自分が情けない。

今年からイヤナミの新入社員たちは胸に<◎◎様ご紹介>という札をつけて働くのか?もう何十年もすれば(倒産している可能性が高い)、この会社はすべて<紹介社員>だらけになるのだ。寒気がする。 


『世界』は20年以上、近所の小さな個人経営の書店を通じて定期購読していたのだが、今月号をもって購入停止する。
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##  岩波HPから募集要項ダウンロードして貼り付けておく。

2013年度募集要項(岩波書店著者・社員紹介)
2012年1月 岩波書店

http://www.iwanami.co.jp/company/saiyo13a.html
募集の種別  2013年度定期採用(経験者含む)
担当業務  出版業務全般
採用人数  若干名
入社時期  2013年4月
(都合のつく方には、上記以前に入社をお願いする場合があります)
応募資格 A: 4年制大学卒業者(2013年3月卒業見込者を含む)
1982年4月2日以降生まれ

※岩波書店著者の紹介状あるいは岩波書店社員の紹介があること

応募書類 1. 入社志望書(岩波書店作成のもの)
2. 作文:「職業としての出版と私」
(岩波書店作成原稿用紙使用/800字以内、自筆、縦書)
3. 紹介状:岩波書店著者によるもの(岩波書店社員紹介の場合は不要)
4. 選考結果通知用ハガキ
[官製ハガキの表に、郵便番号/住所/氏名(氏名の下は 「様」 とする、「宛」「行」は不可)を記入してください]
※ 応募書類不備の場合は、書類選考の対象としません。
※ 応募書類の返却はいたしません。

エントリー
および
応募書類の
入手方法 ※エントリーおよび応募書類(「入社志望書」「作文用原稿用紙」)の入手方法は下記の2通りです。

1. 岩波書店のホームページより「エントリー」を行い、「エントリーNo.」を取得する。
エントリー終了後に、応募書類をダウンロードする。
[1月23日(月)午前9時~3月13日(火)午後4時]
《《エントリーNo.取得のボタンは左上にあります》》
2. インターネット環境のない方は、岩波書店総務部宛に 「定期採用希望」 と応募資格のA・Bいずれかを明記し、返信用封筒[A4判サイズ、表に郵便番号/住所/氏名(氏名の下は「様」とする、「宛」「行」は不可)140円切手を貼付]を同封して請求する。
[1月23日(月)午前9時~3月13日(火)午後4時(必着)]
「エントリーNo.」は、応募書類郵送の際にお知らせしますので、「入社志望書」「作文」の所定の欄に取得した「エントリーNo.」を記入してください。

※ エントリーを行っても上記の応募書類(1~4)は必ずお送りください。
エントリーの有無にかかわらず、応募書類の到着をもって正式な応募受付とします。

応募期間 2012年1月23日(月)~3月16日(金)[当日消印有効]
応募方法 提出書類一式をA4判サイズの封筒に入れ、表に「定期採用社員応募」と応募資格のA・Bいずれかを朱書し、下記宛に郵送してください。(郵送のみの受付となります)
※ 提出書類は、クリップでとめてください。(ホッチキスは使用しないでください)

選考方法 (1)書類選考/(2)筆記試験/(3)面接試験(3回)/(4)健康診断
筆記試験 4月8日(日) 試験時間:9時~12時40分(予定) (詳細については、書類選考合格者にメールまたは郵送で通知します)
面接試験 第1次:4月14日(土)/第2次:4月18日(水)/第3次:4月21日(土)
要項請求
書類送付先
お問合せ 岩波書店ホームページ(
http://www.iwanami.co.jp/
〒101-8002 東京都千代田区一ツ橋2-5-5

 岩波書店 総務部
TEL 03-5210-4145(平日9時~12時、13時~17時)

主な待遇 給与:当社規定による  賞与=年2回
通勤費:月10万円まで支給
休日・休暇:週休2日制、祝日、夏期休業、年末年始休業、年次有給休暇、リフレッシュ休暇等


※「会社案内」は岩波書店ホームページでご覧ください。

※会社説明会・企業セミナー等は行いません。

※会社訪問はお受けしておりませんので、ご了承ください。


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