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トヨタで何が起きているか [Ethics]

 
                         トヨタ100221_0803~01.JPG 
昨晩放映されたNHKのTV番組:

トヨタで何が起きているのか
2010年 2月20日 土曜 午後10時00分〜10時43分

##番組案内@NHK
世界トップの自動車メーカーにのぼりつめたトヨタ。しかし今回のリコール問題で品質への信頼が大きく揺らいでいる。日米で緊急取材を敢行し、トヨタ問題の本質に迫る。

【ゲスト】ノンフィクション作家…佐藤正明,危機管理専門家…田中慎一,自動車ジャーナリスト…ミシェリン・メイナード,【キャスター】鎌田靖,【語り】小谷公一郎
http://www.nhk.or.jp/tsuiseki/file/list/100220.html
今月9日、トヨタ自動車の豊田章男社長は記者会見で、国内で22万台、全世界で43万台のプリウスなどの車両について、リコールなどの対策を講じると発表した。高い品質を武器に、世界トップの自動車メーカーにのぼりつめたトヨタ自動車。しかし、今回のリコール問題で、トヨタが誇る品質への信頼が、大きく揺らいでいる。

なぜトヨタはこうした事態に追い込まれたのか。その背景にあると指摘されているのが、組織が巨大化する中で、現場で問題が起きても素早く情報を吸い上げて対策を講じる体制がとれていなかった点である。また、リコール問題への対応が後手に回り、トヨタに対する各国政府やユーザーの不信感が増大してしまったという点も指摘されている。

日本の製造業はいま、国内市場の縮小が進むなか、海外市場で生き残りを図ることが至上命題となっている。トヨタが直面する「危機」は、経済の「グローバル化」のなかで生き残りを賭ける日本のメーカーが直面する共通の課題でもある。

日本を代表するメーカー「トヨタ」で、いま何が起きているのか。なぜ事態はここまで深刻化したのか。日本とアメリカでの緊急取材を通じて、追跡する。
##



1 経営の分散化がなされていない。日本本社の一極支配。
  (アクセル、ブレーキなど米国で問題になっているのは、米国部品メーカが製造。部品はほとんど海外で製造されているはずだ。QAはどこでやっているのか?)

2 米国で発生したアクセルの構造。日本で販売されているのとは構造が異なる。寒冷地で使用すると機械接点部が、凍結により(水滴が付いた場合)離れなくなり、アクセルが効かなくなる。
 (ABSとは、寒冷地のスリップ対策である。寒冷地対策を考えるのであれば、水滴による誤動作を何故検討していないのかは疑問の残るところだ。クルマで重要な機械的可動部は車輪、ハンドル、アクセル、ブレーキペダルなど限定される)

3 危機管理体制=有事の経営力がない。グローバル対応になっていない。グローバルコミュニケーション能力の問題。

番組冒頭で放映された豊田社長の会見(いつ行われた会見か?)。
トヨタ社長はこういうことを述べた:

「急成長にともない、品質の作り込みに人を十分つぎ込めていなかった。。」

この番組をみていた企業人やメーカ担当者は肝を冷やしたのではないか?実際、人や時間を十分かけていないのかも知れないが、こういうことを記者会見でシャーシャーと社長が述べたことに、だ。経験ある社長なら口が裂けても言わない言葉だろう(トヨタ幹部連中はホントにこのような認識に達しているのか?おそらく、口先だけ、の発言だろう。品質とは、後述のように<物作り>だけの問題ではなく、グローバルなコミュニケーションを含めた<危機管理>概念でもある。こういう認識はトヨタにはない)。 トヨタ社長は、日本の記者会見発言は即刻、米国あるいは世界中に伝わり、関係者が知るところとなる。日本における記者会見であっても聴いているのは世界である、という意識を持っているのか?
番組ゲストは、この社長発言はメーカの自己否定ではないか、と述べた。

わたしが驚いたのは、上記社長発言は質疑のなかの咄嗟のアドリブ発言ではない、ということ(日本の記者会見で新聞記者がトヨタトップを品質問題で責め立てる、ということはおよそ想像できない。やれば、新聞社から追放されるだろう)。社長は原稿を棒読みしていたのである。ということは、これは経営陣の総意であると見ていいだろう。
番組ゲストも述べていたが、「品質」という場合、想定内の品質問題、と想定外の品質問題がある。想定内の場合、対応は十分できる。想定外の場合、つまりユーザが予想外の操作を行った場合、想定外の環境で使用した場合など、これをメーカの責任外と逃げることはモハヤできない(昨年までトヨタや日本のメーカが国交省の了解の下でやり続けたことである)。これを徹底的に理解していないから、第一対応として、<逃げ>の発言をやってしまう。

複雑なシステムの場合、バグはつきものである。(マイクロソフトを見ればいい。バグだらけの製品(半製品)を平気で市場に出し、アップデートファイルのダウンロードでバグ対応をくり返し、ようやくまともに使えるようになった頃、新製品でござい!旧製品のサポートはX年後に打ち切ります!と押し売りをやる)

想定外の問題は、世界中で発生する。これにどう対応するか、という危機管理システムが備わっていない、とみる。

4 NHKがトヨタの品質問題を追及する番組を作ること自体が異例のこと。この程度の品質問題がまるで突然発生したか、のようである。この認識自体が問題であり、こんなことがあるはずがない、問題は長年発生していたのであり(リコール自体は異常現象でもなんでもない)、隠されていただけなのである。その<隠し>にはNHKを含む報道も協力していたのだ。ゲストも述べていたがトヨタが対応を間違えば、ニッポンが沈む。国内の権力、権威にはへりくだり続け、外国で騒がれるまで問題を<隠し>続ける。

この体質がニッポンを滅ぼす。いい気分(温泉)

われわれ報道組織も、この際、シッカリ反省し、社内検閲原稿を棒読みするだけでなく、NHK職員としてでなく、個人の良心にしたがって、日本企業や政府官僚を、ことが発生する前に、平時よりシッカリ監視していきたい、と、NHKキャスターは決意を述べて番組を締めくくった。。。と、書いてみたかった。
NHKで何が起きているか?
なんにも。オリンピック特集を連日やっています。

公聴会は来週。

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