介護ビジネスのススメ [Ethics]
来るべき高齢化社会。安定した需要が見込まれ、いまでも繁栄しているのが介護ビジネス。なぜそんなに儲かるのか? 米原万里が明らかにしている:
たとえば、介護用具リース&販売会社。
車椅子を要介護老人に貸し出すとする。
本人からはレンタル料の一割に当たる800円、自治体からは9割の7200円が販売会社に振り込まれる。
〆て月8000円、年に96、000円也。
車椅子そのものの定価も9万円前後だけど、それはこの販売会社から購入した場合のこと、ネット市場では2~3万円出せば変えるシロモノ。 運搬、メンテナンスを考えてもボロ儲けのビジネス。
本人がまるまる支払うのならば月額8000円で車椅子を借りる人などいはしない。1割で済む、というのが味噌(市役所で無料貸し出しなどやりだすと、業界団体から事業妨害と圧力が掛かる。こんなときのために業界団体にはちゃんと役所から天下っている)。住民は自治体が一月7200円も負担していることなどかまっちゃいない。住民がセッセと払い続けている保険料から支払われるのだから、自治体も懐は痛まない。
あるいはヘルパー派遣業というのはどうか?
一回一時間月12回、ヘルパー二級資格者を派遣すると。。
利用者からは月9100円、自治体からは81900円、合計9万円が業者に振り込まれる。それでいて、実際に働くヘルパーに支払う金は最高でも18000円ほど。8000円という酷いところもある。8~9割がマージンという途方もないビジネスである。
こんな理不尽な口利き料を取っていたら利用者もヘルパーも逃げるはずだがそうならないのは、利用者もヘルパーにも自治体からの補助金が直接に行かなくて、必ず事業者を通さなくてはならないという、結構毛だらけ猫剥いだら毛、申し訳ないくらいに 会社にとって都合がよすぎる制度になっているから。もちろん、役所がその業者の許認可権を握っている。。。膨大な介護保険資金の配分を仕切り、利用者や介護者からの相談窓口になっているのも、
社会福祉協議会
http://
。。っていう、いかにももっともらしい名称の、天下り役人からなる団体だ。 これが地域によっては、事業者も兼ねていたりするんじゃけね、タマランわいや。
(以上、米原万里『他諺の空似』光文社、2006年/8月、p42~44を参考にした。 )
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ニッポンの役人ってのは、自分の天下り先を作りだしてそこに税金が流れ込む仕組みを創出することにかけては大天才じゃげなよ、万里さんによると。
おれ、介護ビジネスに、転職したい、かも。。。
んでから、もすぐ要介護人生に突入ジャケね。
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追記6/15
コムスン問題が発生したのでその背景を知ろうと思って上記の、社会福祉協議会hpなどにアクセスしたが肝心の知りたいことが書いてない。いったい、国民が拠出した保険金はどのように使われているのか?自治体はいくら、どこへ、どのような根拠でカネを補助しているのか?ということ。さらに、社会福祉協議会には、多数の理事とか評議員が存在する。彼らはどのように選出されているのか?どのくらいの地方自治体職員が天下っているのか。ナニをしているのか?無給か有給か?(おそらくガッポリと補助金から給与を取っているのだろう。いくら?)
コムスンとかナントカ学館とかへの事業所にたいする補助金の支給総額はいくらか?これは各自治体から支給されるのだが事業体が発行しているはずの株主向け報告には明記されているのか?
自治体は住民からの要求があれば、上記すべてについて情報を公開すべきである。要求が無くてもホームページで明らかにするよう法律で義務づけるべきである(天下り利権を維持するために、<天下り法>を作ろうとしているのカモね)。
社会保険庁と同じく、既に壊れていることがワカッテルニッポンの行政。官僚の官僚による、官僚のための、利権構造は永遠に不滅なんでありましょうか?
下記のブログはまだ完結していないが有用であった。
Keep on your easy pace:
http://daigan.dir.st/cs/blogs/blog/archive/2007/06/12/2473.aspx
本人1割負担、のこり保険者(自治体)が負担って、すごい、儲けの仕組みだよね~。 そういえば、今月住民税の通知がされて、各地で、住民税がどうしてこんなに高いんだ~って、問い合わせや推し立てているとか。でも、これって、前々から、お知らせしているんですよね。 つまり、ほとんど関知されていない、いなかった、ということですね。
なんか、似ている部分もありそう。
by zaki (2007-06-12 21:19)
年金掛け金は払わないと、保険金がもらえんけど。。
介護とか医療の保険は介護ビジネス、医者、製薬業者を太らすだけなんでしょう? 税金もどういう使われ方をしているのか情報を徹底公開してもらいたい。
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健康でいたいモノです。
by 古井戸 (2007-06-12 21:47)
本当に日本の役人は自分達のことしか考えていないと思う。
元々は優秀な頭脳の持ち主のはずなんだけど、いつの時点から
自分達のこれからや懐具合ばかり考えて、庶民のことなんか全く
考えられない、自己中心的横暴な生き物に変化していってしまう。
ああ、恐ろしや~~こんな国に住んでいる我々は不幸過ぎ~~
by Porque (2007-06-12 22:37)
> 優秀な頭脳の持ち主のはずなんだけど。。。。
優秀でない人のほうがええのかも。
生まれ変わって、政治屋のように嘘を言ってもヘッチャラ、という人生を生きるのもわるくはないか(よーゆーわ。。。もう、かなり。。言ってます、ウソ)
by 古井戸 (2007-06-13 00:58)
古井戸様、こんにちは。
先日は、当ブログへのコメント、ありがとうございました。
確かに、以前(昨年の法改正前)までは、福祉用具レンタルと施設での食事サービスなど、異常な利益率でがめていたサービスがありますね。
ただ、コムスンだけならいざ知らず、介護業界全般的に厳しい状況ということを見る限りは、単純にぼろもうけできる仕組みがあるのか、というと、ちょこっと疑問です。
その辺り、有価証券報告書やIRを今調査して入るものの、営業費用にどこまでの費用が含まれているのか、個別原価計算書を見ないとわからないので、言及するのが難しいですね。。。
この問題は、厚生労働省ではなく、金融庁管轄になりますが、外部の人間には計り知れないところなのかもしれません。。
by daigan (2007-06-19 22:13)
米原万里のいうとおりであれば、介護業&用具レンタル業の収入の9割は公共団体から出ているのでしょう?これは事実かどうかは調べれば分かるはずであるし、住民に情報公開されるはずですね?年金を納めている住民は利用者であり、出資者でもあるのだから。
本日TBSのラジオで、コムソンの運営実態をセンター長?を止めた女性が話していた。少しでも点数を稼ごう(介護の)と営業活動が凄まじい。必要でもないサービス(たとえば、足を湯であたためるとか)を押しつける。新規ユーザの獲得ノルマがある。その多さの順に席を割り当てられる(会議で)。最大の問題は、優秀な介護士がいないこと。(介護学校に若い人が多く入学するが、実習で大量に止めてしまう)。
by 古井戸 (2007-06-20 00:09)
こんにちは。
以前、別記事でTBいただいた者です。
ここで取り上げられている米原さんの著書は未見なのですが、介護用品のレンタルが1割うんぬんというのは、おそらく「介護保険」制度のもとでのことと思われます。9割負担は確かに保険者ですが、そのうちの半分くらい(すみません、比率忘れました)は、40歳以上の方からの保険料です。
会社勤めの方であれば、医療保険の比率によって金額の差はありますが、お給料から天引きされているものです。
ただ、現状の介護業界が、介護保険制度発足当時に言われていたほどに儲かる仕組みにはなっていないのが現状ではないかと思います。もちろん、利益率配分の問題はあるかと思いますが……。
ちょっと、気になったので補足させていただきました。
by あんく (2007-07-07 00:23)
あんくさん、情報ありがとうございます。
介護ビジネスが儲かるか、というより、徴集された保険が有効に使われているか(中抜きされていないか)という方が問題です。情報公開してほしいものです。
要はコムスンも不明朗な処理をやったのだろうがそれ以上の不明朗さが存在する、ということです。
by 古井戸 (2007-07-07 06:49)